検証、 買ったウレタンが‘臭う’とき・・・ [買ったウレタンが‘臭う’ときは?]
「 新品で買ってきたウレタン、どうしてこんなに匂うの? 」 ってよくお問い合わせを頂きます。
ですので、わかる限りでは御座いますがお教えしたいと思います。
皆さんも私も、「ウレタン」って呼んでいる物、実はポリエチレンフォーム(発泡体)と言います。
ポリエチレンとウレタンは部質的には別物です。
ですので本来はポリエチレンフォームと呼ばなければならないのですが・・・・
「そんな堅い事言わなくてもいいじゃん!!」
ってことでウレタンと(私も)呼んでいます。
なんでポリエチレンフォームが臭うのか?
それは製造工程を知る事で「ちょっとだけ」わかる様になりますので
CASCO事業部の‘へなちょこアニメ’を元にお教え致します。
(私も完全な専門分野では無いので間違えていたらごめんなさい・・・汗)
1でポリエチレン樹脂と発泡剤、顔料(ライトグレー、ダークグレー)を運びいれ、
2で熱を入れて練り上げます。
この時点ではまだ‘臭い’はありません。
4の工程で発泡助剤を入れ練り上げ、押し出します。
この時点でも特に‘匂い’は無く、材料はちょうど「発酵前のパン生地」状態です。
6で生地同士、機材にくっつかない様離型剤を塗ります。
7で大まかなブロックになるよう裁断。
9で熟成(パンの発酵状態かな?)させ一息入れます。
この時点でもまだ‘匂い’はありません。
ここで一大イベント! 発泡工程です。
ここでは熟成した材料を窯に入れて温めます。(焼くのではありません 笑)
熱を入れる事で練り上げた材料の中の‘発泡助剤’が化学変化を起こし、
ポリエチレン樹脂の中に無数の気泡を作ります。
気泡を作る事で発泡体になるのですが、これが曲者!
発泡剤、発泡助剤が化学変化する時に‘匂い’の元、アンモニア(系)ガスが発生します。
発泡したポリエチレンが固まる時、気泡がアンモニア(系)ガスを封じ込めますが、
製品化した後も、このガスが少しずつ漏れていきます。
特にできたての材料と、気温が高い時はガスの漏れ方が多いみたいです。
完成した部材は検査を通り、スライス加工(CASCO向けには20mm、17mm、3mm)を
施され出荷されます。
この材料をCASCO事業部が仕入れて、さらに抜き加工、検査、セット、問屋様へ出荷となる訳です。
‘臭い’の理由はお分かり頂けたと思います。
工程上、臭いは避けれません。
しかし、この臭いを比較的早く消したいとは、思いますよね。
それではお教えします(大それた物ではありませんので、あしからず♪)
買ってきたばかりの10両用ウレタンです。
若干・・・においます。
中身を抜きます。
この時点で、中身のブロックを使わない場合は、このまま陰干しして24時間以上放置して下さい。
ウレタンの表面積が多ければ多いほど、肉厚が薄ければ薄いほど早く臭いが飛びます。
しかし中のブロックを使う場合は要注意。
抜いた場所と違う場所にブロックを入れると‘うまく入らない’‘ブカブカになってしまった’等のトラブルが出ます。
その理由は、ウレタンなどの発泡体は‘呼吸’します。
暑さで膨張、寒さで収縮し、膨張は比較的元に戻りにくいです。
それが、抜いた後に起こると上記のトラブルが起こる事があります。
CASCO製品の製品外寸には±5%と記載しています。これは素材の特性から避けられない変化ですので、ご購入後はお気を付け下さい。
ですので、上の写 真のように抜いた場所を分かるようにしておいたほうが良いです。
CACSO事業部ではこうしてます。
半抜き状態で2日間放置しています。
この一手間(すいません)で、だいぶ臭いが無くなります。
大した事無いんですが陰干し(できれば屋外)が一番臭いが飛びます。
ただこれは絶対にやらないでください!!
それは、天日干し!
ウレタンが日に当たった部分から反りかえり、膨張、脱色などの弊害が出ます。
あと、ファブ○ーズ等の脱臭剤!
ウレタンの臭いには全く効き目ありません!!(実験済みです)
またかけた後の収納車両への弊害は全くわかりません。
以上2点はやめて下さい。
これからも、CASCO製品をご愛用下さりますよう、宜しくお願い申し上げます。
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